T-remodel

見た目は「洋」でも精神は「和」。その核心は既にあるものの隠れたポテンシャルを見抜き、簡素で効果的な手を打つこと。ここでは既存バルコニーを新しい玄関に設え直すこと。

車のついた台が二つあり、浮島と呼んでいます。一つは堀炬燵でもう一つはベンチ兼来客用ベッド兼飾り台で、どちらも座面の下は収納になっています。左の写真の真ん中に映っているのは後者の浮島で、右手奥の方に半分だけ見えているのが、堀炬燵タイプの浮島です。
ベンチタイプがある部屋と堀炬燵タイプがある部屋の間は、半透明の吊り引戸で間仕切りができ、また撮影している玄関とベンチタイプの浮島が置いてある部屋との間も木製フラッシュ戸で間仕切ることができます。仕切り方次第で、部屋の使い方が様々に変化します。

右の写真は上の写真とほとんど同じアングルですが、右端にアプローチが写っています。撮影しているのは、玄関や客間を兼ねた多目的スペースで2階にあります。アプローチは元々バルコニーでした。突き当りに外階段があり、1階に降りたところに門扉とインターホンがあります。
また、天井がしましまになっている部分はロフトの根太が見えています。流しの上部に当たる左寄りの方は床が張ってありロフトとして使えますが、窓に近い右の方は床は張っておらず、根太越しにトップライトがある既存の勾配天井が見えています。ロフトへの上り下りはキッチンから行います。

Before and After

上のビフォアアフターの写真の中の中央の写真は洗面の入り口辺りから対角の方を見た写真です。中央辺りに柱型が写っていますが、ここがL型平面の入り隅(凹んでいる側の角)部分です。この柱の左側が主室(居間)で右側が玄関です。右端の縦縞の壁の裏側は納戸になっています。

左の写真には2つの浮島が写っています。奥が堀炬燵タイプで、手前がベンチタイプの浮島です。工事中、施主から堀炬燵に背もたれをつけて欲しいとの依頼があり、今は取り外し可能な背もたれが付いています。
また、突き当りの棚は既存の窓の前に設えたものです。狭い通りを挟んだ向かい側は小学校です。十分な採光は得られているため、目隠しも兼ねて棚を設けました。一部には壁掛けTVが付きますが、その上と左側はあえて背板を設けず、目隠しフィルムを貼った窓からの明かりをインテリアとして取り入れています。

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