SEW EURODRIVE KYOTO OPERATION CENTER

上の写真は、今はもう建物が建ってしまってこのような写真は撮れませんが、当時空き地だった向かいの敷地から撮影した南面の写真です。大きな庇は、工場内やその前のアスファルトに射す日の光の影響を軽減する役割や、大きな塊の工場が、道路の歩行者に対して与える威圧感を軽減する干渉帯としての役割があります。
またこのような実用的な役割とは別の意図もあります。ドイツ本社の京都工場ということもあり色々な人がここを訪れますが、その時、其々の背景に照らして、親しみを持ってこの施設を受け止めてもらえるように、どこの文化圏にもある列柱をできるだけ抽象化して取り入れました。施主の要望の一つに伏見稲荷の千本鳥居のモチーフがありましたが、この列柱がまさにそれとして受けとめていただけたならO.K.です。(撮影:上二枚共 GEN INOUE)

右の写真は、南側の大庇の西端です。この敷地は四周とも前面道路と高低差がありますが、この場所が最も差が小さく、重い荷物を積んだ大型車両が最も安全に出入りできます。また、東側の住宅地から最も離れているため、大型車両はここから出入りします。この庇はそのゲートにもなっています。運転手は妻面に刻まれた巨大なロゴを目印にやってきます。
(撮影:右 GEN INOUE)

南東交差点からのアングルです。西端である画面左手奥から続く列柱廊は、事務所棟と工場棟の間に設けたスリットで曲がりエントランスまで続いています。南側の列柱は実は全てが柱ではありません。ほぼ一本置きに庇の雨樋が入っています。この樋の径と素材を柱に揃えて列柱を構成しています。
(撮影:上 GEN INOUE)

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