OHORIBATA

画廊の改装

左が工事後、右が工事前。
小田原城周辺地区に指定された範囲での改装です。もともと屋根の補修がきっかけでしたが、周辺地区のデザインコードを満たすだけでなく、もう少し頑張ると補助金が得られるため、犬矢来や格子、そこに這わせる緑化も追加しました。小田原城を意識したデザインを求められるため、それに見合うデザインボキャブラリーを用いています。ただ、そのまま使うというのでは現在を蔑ろにするように思えたので少し捻っています。
格子は植物の登攀用、犬矢来は裏に照明を入れて夕方から夜にかけては行燈のように機能することを目論んでいます。そして、外壁の板金は日本建築の特徴である量塊感のある屋根に見立てようとしています。元は記号としてのささやかな屋根しかありませんでしたが、外壁と一体に仕上げることで全体を屋根に見立てています。

犬矢来:金属屋根を葺くのが本業のMAXKENZOにパーツをつくってもらい、工務店の飯田が下地と組み立てをしてくれました。ビシッとできてると思います。

格子:つる性植物を登攀させるための格子というのが表の理由ですが、実のところは、ファサードの目立つところに束ねてある電線を目隠しするのが目的です。厚さ100mmのコンクリートの犬走にホールソーで4か所穴をあけ、そこにヘデラを植えています。ヘデラは通常グランドカバーとして用いますが、格子に括りつけてみました。

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