市場原理主義的なところやちょっと厚かましさを感じるところなど国としてのアメリカは正直あまり好きではない。でも、ピンチになってもあまり悲壮感なく逆境を跳ね返そうとするガッツはマイナスを帳消しにするくらいの感動を覚える。どちらも彼らのメンタリティに根差す違う側面なのかもしれず、良いとこ取りは難しいのかもしれない。
今回の大統領選挙にも両方の側面があったように思う。相手を貶めてまで利益を得ようとする勢力とそれを中和しようとする勢力が共に投票し、結果的に稀に見る高い投票率と負けた方ですら前回の勝者の得票数を上回る票を得た。これに対し敗者がどういう態度を示すかにもよるが、これで民主主義なの?と民主主義まだ頑張ってるな!の両方を見た気がする。アメリカ国民はぎりぎりのところで民意を示したように思う。
ところで、日本は大丈夫か?この国にはアメリカのような強引さ (良く言えば力強さ)は基本的にはない。私はそういう部分が好きなのだが、でも、そこに付け込んで世の中に無理やり抑圧を持ち込む輩がいる。日本人の多くが感じているであろうある種の優しさを保ったまま、抑圧を持ち込む輩といかにして闘うか?なかなか厄介だが悲壮感を伴うことなくこの逆境を跳ね返したい。
抑圧は身近なところから社会問題になるような大きなことまであるが、抑圧を持ち込むのが政治家ではないという保証はない。しかし、そういう政治家にはアメリカ国民が示したように選挙で闘うことができる。