日本学術会議に推薦された105名のうち6名が菅総理の任命を受けられなかったことについて、菅総理の母校である法政大学の田中優子総長が発信した総長メッセージを私は支持する(詳細は法政大学の総長メッセージ参照) 。
この問題、要点はいろいろあるが、突き詰めると現代社会の抱える問題の深層に達するような気がする。資本主義とは、民主主義とは、政治とは、人権とは、国とは。。。その上でどんな未来を目指すのかというようなことについて自分としてどういう見解や立場をとるか、きっと問われることになる。総長メッセージの中には要点がわかり易く幾つも登場するが、そのなかでも「研究者の研究内容がたとえ私の考えと異なり対立するものであっても、学問の自由を守るために、私は同じ声明を出します。」という部分が私には最も響いた。対立する他者の存在を許容することが共有できないと民主主義は成立しない。
菅総理には是非このような精神をこそ守って欲しいのだが。。。何より、先ずは任命しなかった理由を明確にしないことには話にならない。全政権の官房長官だし前政権の方針を引き継ぐのは、私としてはいたく残念だが仕方がないのかもしれない。それでも負の遺産まで引き継いでほしくない。