スポーツ好きの私にとって、開催が延期されている今の時期はちょっとつまらない。特にシーズンの初めに掛かってしまったスポーツは、昨シーズンからしばらく観ていないため、開幕が待ち遠しい。なかでも、昔野球をかじったことがある私にとって、松坂大輔についはどうしても頑張って欲しい。彼の甲子園での活躍は怪物と呼ばれるに相応しい凄いものだった。プロになっても、伸びのある速球を主体にバッターをねじ伏せ勝ちを重ねる姿は痛快だった。そんな彼も選手としてはいよいよ最晩年だが、能力に見合った成果がないのが残念だ。どうしたら能力に見合うのかは一概に決められないが、200勝は一つの目安だろう。最近名球会の基準を下げる話もあるようだが、ケチなことは考えず是非200勝して欲しい。それも遅球王として。
松坂よりもずっと上の世代だが、星野伸之という投手がいた。遅い球なのに打者には速く見えるらしく、詰まったり三振したり、こちらも痛快ですごく魅力的な投球をする投手だった。是非そういう一面を最後に見せて欲しい。それは、衰えたから小手先で何とかしろと言っているのではない。私が見る限り、松坂は器用そうだ。速球の陰に隠れていたが、変化球も良く、四球の数から思うほど制球は悪くない。というよりけっこういいと思っている。だから彼なら松坂らしい星野のような投球ができると思うし、松坂の速球はさんざん見てきたので、違う姿をこそ観たいのだ。本当の野球の醍醐味の一片でも見せて欲しい。
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